人工透析が必要になる原因は、腎臓に様々な病気が起こることが原因です
人工透析が必要になる主な原因となる疾患をいくつかご紹介します
糖尿病性腎症
糖尿病の合併症の1つであり、血糖値が高い状態が続くことで腎臓の動脈硬化が進むことによって生じる
初期はほとんど自覚症状がありませんが、進行するとむくみや高血圧などがみられるようになります。さらに進行すると末期腎不全になり、腎機能の代わりをする人工透析が必要になります。
日本において、人工透析の原因疾患の第1位はこの糖尿病性腎症です。
慢性糸球体腎炎
腎臓の糸球体と呼ばれる部分に炎症が起こり、徐々に機能が低下していく病気です。原因は様々で、免疫異常や感染などが考えられます。
IgA腎症: 最も一般的な原因の一つです。免疫グロブリンAという抗体が糸球体に沈着し、炎症を引
きおこします。
感染症: B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス等の慢性的な肝炎は、糸球体腎炎のリスクを高めるこ
とがあります。
腎硬化症
腎硬化症は、主に高血圧が原因で起こる病気です。高血圧が長く続くことで、腎臓の血管に動脈硬化が起こり、腎臓の機能が徐々に低下していきます。
多発性嚢胞腎
多発性嚢胞腎は、腎臓に無数の袋状のものができ、徐々に腎機能が低下していく遺伝性の病気です
ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群は、様々な原因がありますが、共通して起こっていることは、腎臓の糸球体という部分が損傷を受けて、本来体内に留めておくべきタンパク質が尿中に漏れてしまうことです。
ネフローゼ症候群の原因は多岐にわたり、個々の患者さんによって異なります。そのため、正確な診断のためには、腎臓の生検など、様々な検査が必要になります。